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会計税務

2018年7月12日 (木)

平成30年度税制改正~特例事業承継税制~

先日、(一社)鹿児島経営サポートセンター(KSC)主催の税制改正研修会で講師を務めました。
税制改正について知ることは、今の社会情勢や政策の動向を知ることです。
直接自分に関係のない項目でも改正の内容やその背景を把握しておくことは、将来に向けた意思決定を行う上で重要です。

さて、平成30年度税制改正の目玉と言えばやはり特例事業承継税制の創設です。
中小企業経営者の高齢化が進み、事業承継が進んでいないという社会課題を税制の面から後押しする制度です。
事業承継の際の贈与税・相続税を猶予する「事業承継税制」を今後5年以内に特例承継計画を提出し、10年以内に実際に承継を行うものを対象として抜本的に拡充しました。
事業承継税制自体は従来からあるのですが、その使い勝手の悪さからあまり利用されていませんでした。
今回その点がかなりの点で改正されています。
 1.従来の制度では、議決権株式総数の3分の2までの上限がありさらに相続税の猶予割合が80%であって、実質的に猶予は53%に留まっていたが、対象株式数の上限等を撤廃し、事象承継時の贈与税・相続税の現金負担がゼロとなる
 2.従来の制度では、事業承継後5年間平均で雇用の8割を維持することが求められ、仮に維持できなかった場合猶予された税額を全額納付する必要があり、制度利用をためらう要因であったが、雇用維持要件を満たせなかった場合でも納税猶予を継続可能となる
  3.従来の制度では、一人の先代経営者から一人の後継者への贈与・相続が対象であったが、複数株主から代表者である後継者(最大3人)への承継も対象となり実情に応じた承継が可能となる
  4.従来の制度では、承継後に後継者が自主廃業や売却を行う際に承継時の株価を基に贈与税・相続税を納税する必要があって税負担が課題であったが、今後場売却額や廃業時の評価額を基に納税額を再計算し承継時の株価を基に算定した納税額との差額を減免できるため経営環境の変化によるリスク低減できる

納税猶予を受けるためには特例承継計画の策定と都道府県知事の認定、税務署への申告などの手続が必要です。

事業承継に関しては中小企業庁に特設ページが設けられていますので、詳細はこちらを確認してみてください。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/index.html

中小企業の廃業が続けば雇用の減少を始めとして地域経済への深刻な打撃が予想されます。
私も必要な支援が出来るよう新制度について鋭意勉強中です。

2018年2月20日 (火)

有料老人ホーム等での「食事提供」と消費税

 購読している週刊税務通信に興味深い記事がありましたので、ご紹介です。

 週間税務通信No3491号で「有料老人ホームで行われる特定施設入所者生活介護での「食事の提供」が非課税取引に当たらない」と報じられていました。

 見解の分かれる論点だと思っていましたが、やはり問い合わせが多かったようで、考え方の詳細を示した記事がNo3495(2月19日)に掲載されていました。

 介護保険法第8条第11項等に規定する「特定施設入居者生活介護」には、「食事等の介護」は含まれているが「食事の提供」は含まれていないこと、通所・入所系のサービスに関わる「日常生活に要する費用」は非課税となるが、通所介護及び短期入所生活介護などで含まれている「食事の提供に関する費用」が、特定施設入居者生活介護については含まれていないことが根拠として示されています。

 詳しくは該当号をご確認ください。

2018年2月 1日 (木)

確定申告の季節です

2月になり、平成29年分の確定申告の時期となりました。

平成29年分確定申告の「相談及び申告書の受付期間」は次のとおりです。
 ・ 所得税及び復興特別所得税
  → 2018年2月16日(金)から3月15日(木) 
 ・ 個人事業者の消費税及び地方消費税
  → 2018年1月4日(木)から4月2日(月)
 ・ 贈与税
  → 2018年2月1日(木)から3月15日(木)
  なお、所得税及び復興特別所得税の還付申告は、上記の期間前でも行うことができます。

今年は、医療費控除及びセルフメディケーション税制に関する事項が変更・新設されています。

○ 医療費控除については、医療費の領収書の提出・提示が必要でしたが、医療費控除の明細書(PDF/173KB)を提出することにより、領収書の提出・提示が不要となりました。

○ 特定の医薬品を12,000円以上購入した場合の医療費控除の特例、いわゆるセルフメディケーション税制が創設されました。
 
○ 通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらか一方しか適用することができません。

留意事項として、マイナンバーの記載漏れ、予定納税額の記載漏れ、復興特別所得税の記載漏れ、添付書類の漏れ、などが挙げられています。

昨今の傾向としてネットオークションやフリーマーケットなどを利用した副収入のある人が増加していますが、これについても原則として申告の必要がありますので、御留意下さい。

また、税金のクレジットカード納付も可能となっています。

以下は、関連する国税庁のページです。早めに確認し、必要な準備を行ってください。

○ 平成29年分の確定申告においてご留意いただきたい事項
 → https://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2018/shinkoku/index.htm

○ 平成29年分確定申告特集ページ
 → https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/index.htm

○ 確定申告書等作成コーナー
 → https://www.keisan.nta.go.jp/

○ 贈与税の申告手続
 → https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/01.htm

○ 申告所得税及び復興特別所得税、消費税及び地方消費税
 (個人事業者)の振替納税手続
 → https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/nozei-shomei/annai/24100020.htm

○ 国税のクレジットカード納付
 → https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/nozei-shomei/credit_nofu/index.htm

2016年5月 3日 (火)

熊本震災について その2

熊本震災について~義援金の取り扱い~

国税庁から「義援金に関する税務上の取り扱いFAQ」が公表されました。

http://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/index.htm

熊本県や大分県の災害対策本部等に義援金を支払った場合の税務上の取り扱いや、確定申告の際に必要な証明書等に関する事項、災害時の税制上の措置等について問い合わせの多い事例についてまとめたものです。

一口に義援金といっても、支払先によって課税関係が異なってきます。

たとえば、法人が行う日本赤十字社に対する寄附でも、平成28年熊本地震災害義援金のための専用口座に対して支払ったものは「国等に対する寄附金」として全額損金参入されますが、それ以外の口座で日本赤十字社の事業資金として使用されるなどのものに対する寄附は「特定公益増進法人に対する寄附金」として、特別損金参入限度額の範囲内で損金参入されます。

他にも被災した取引先に対する災害見舞金や、自社製品を被災者に提供する場合などの取り扱いについても取り上げられています。

被災地の復興のためには息の長い支援が必要になります。
法人・個人とも自分にあった支援の方法を検討したいですね。

熊本震災に関して~その1~

決算に関する書類等の提出期限の特例について

4月14日、15日の震災で熊本地方を中心に大きな被害が出ています。
余震も続く中、不安な毎日かと思います。皆様にお見舞いを申し上げます。

さて、例年、この時期は3月に年度末を迎える法人などの決算作業が大詰めを迎えます。

今年は、金融庁・国税庁などから提出・申告期間等に関して特例がもうけられています。
詳細については各省庁等にお問い合わせください。

<有価証券報告書等について>
金融庁からのお知らせ http://www.fsa.go.jp/news/27/syouken/20160420-2.html
有価証券報告書等について期限までに提出できない場合、財務(支)局長の承認により提出期限を延長することが認められています。

また、学校法人の計算書類についても文部科学省から通知が出る予定とのことです。

<国税に関する申告・納付等>
国税庁のHP上で、熊本震災に関連する情報がまとめられています。
http://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/index.htm

国税庁の公表文書等
「熊本県における国税に関する申告・納付等の期限の延長措置について」
「平成28年4月の熊本地震災害により被害を受けられた方の税務上の措置(手続)FAQ」

 熊本県に納税地を有する納税者は、地域指定による申告等の猶予制度により、4月14日以降に納期源が到来する国税については申告・納付が延長されます。
 また、それ以外の納税地の場合でも被災している場合、所定の手続きにより延長等が認められます。
 そのほか、災害を受けた場合の所得税等の軽減に関する事項等についても記載されています。

一日も早く元の生活に戻れますよう、お祈り申し上げます。

2016年3月30日 (水)

税制改正成立しました

29日、2016年度予算と税制改正関連法が成立しました。
「一億総活躍社会」を掲げ、子育て・介護に重点を置いた内容になっています。

「一億総活躍社会」とは何だか分かるような分からないような言葉ですが、概ね「子供を持つ女性や高齢者も働きやすい社会」という説明がなされるようです。

 働きたいという希望を持つ人が働けるような仕組みを作ることは重要なことで、私自身他人事で無いだけに関心も高いです。

 一方で「経済社会で働くこと」だけでなく「子供を育てること」「高齢者等の介護を行うこと」「地域の維持を図ること」などに取り組むのも「活躍」であって、性別や年齢等にとらわれず各々の個性と能力に見合った「活躍」が出来ること、そしてそれらの無償の「活躍」が尊重され評価される社会になってほしいと思っているため、「活躍」を狭い意味で捉えがちなことに違和感を感じているところです。

 個人的な感想はさておき、今回の一億総活躍社会の関連予算は保育園や介護施設の増設などで2.4兆円が計上されています。

 税制改正は、土壇場になって消費増税延期論もあり動向が気になりましたが、改正法成立によって、来年4月の消費税率10%への引き上げと軽減税率の導入が決まりました。

 ただ、増税延期論も残っていることもあり、今後の政治的な風向きにも注意しつつ必要な準備を進めたいところです。

 それ以外では、成長志向の法人税改革、少子化対策・地方創生の推進、国際課税ルールの再構築、震災からの復興支援などの取り組みが盛り込まれています。

2016年1月13日 (水)

本人交付の源泉徴収票等への個人番号の記載について

一月も半ばとなり、従業員等に対する源泉徴収票等の交付を行っている時期と思います。

昨年12月に国税庁から法定調書提出義務者・源泉徴収義務者に向けたお知らせがありました。

 平成27年10月に所得税法施行規則等の改正が行われ、「番号法」施行後の平成28年1月以降も給与などの支払いを受ける方に交付する源泉徴収票などへの個人番号(マイナンバー)の記載は行わないこととなっています。

 改正前は、本人に交付する源泉徴収票などにも個人番号を記載する事となっていましたが、情報流出のリスクに配慮して記載しない事となりました。

 ただし、税務署提出用の源泉徴収票や支払調書などには支払を受ける方の個人番号を記載して税務署に提出する必要があります。

 マイナンバー制度の運用が始まり、昨年とは異なった手続が必要となる場合が多いかと思います。忙しい時期ですが、期限に余裕を持って対応したいですね。

2016年1月 8日 (金)

国税庁 確定申告特集ページ

松の内を過ぎて、急速に年明け気分が薄れつつありますね。

今年も確定申告特集ページが開設されました。

こちら https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/kaisei.htm

今年の税制改正事項やよくある質問、ホームページ上で申告書の作成・提出等の出来るコーナーなどがあります。

今年は、「個人番号カード」を利用する場合の手続きについても記載されています。

確定申告の必要な方は、早めに準備等をしましょう。この時期、お近くの税理士会等で税務相談を行いますので、ご活用ください。

2015年12月18日 (金)

与党税制大綱出ました

12月16日、与党税制大綱が決定されました。
法人実効税率の引き下げや外形標準課税の拡大、三世代同居のためのリフォームに対する所得税の減税など今年も様々な事項が盛り込まれましたが、どうしても「消費税の軽減税率」の圧倒的な存在感の前にかすんでしまいます。

<軽減税率制度の概要>
○対象品目
・酒類・外食を除く生鮮食品と加工食品
・定期購読契約が締結された週二回以上発行される新聞

○税率
・軽減税率 8%
・標準税率 10%

○税額計算の方法等
・2021年4月から「適格請求書等保存方式」を導入する
・それまでは、現行の請求書等保存方式を維持する
 課税仕入れが軽減税率対象品目にかかる場合、請求書等に記載されるべき事項として「軽減対象課税資産の譲渡等である旨」及び「税率ごとに合計した対価の額」を加える。
・経過措置として一定の場合に簡便に計算することを認める

今後、次々と具体的な会計処理・税務処理が公表されるでしょう。
また一つ大きな宿題が出来たな、というのが本音ですが、適時に対応していきたいと思います。

2015年4月21日 (火)

平成27年度税制改正について

月31日、平成27年度税制改正に関する法案が可決成立しました。
今回の税制改正のポイントは大きく3つです。
一つ目は、成長志向に重点を置いた法人税改革である事です。
法人実効税率の引き下げを行う一方で「欠損金繰越控除の見直し」や「外形標準課税の拡大」等課税ベースの拡大を行っています。
また、収益力の向上・賃上げ等の取り組みも促しています。
二つ目は、世代間の財産の移転を図る税制改正である事です。
「結婚・子育て資金の贈与税の非課税制度」等、若年層への財産移転・資産形成を促す制度を創設しています。
三つ目は、地方活性化を図る税制改正である事です。
地方都市に本部機能を移転した場合等の優遇措置である「地方拠点強化税制の創設」や最近注目の集まっている「ふるさと納税の拡充」などが行われています。
財務省が税制改正の内容を簡単にまとめたパンフレットを公表しています。
こちらをご覧ください。

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