街角のクリスマスツリーが一斉に松飾に変わり、年を送る準備が進められています。
事務所は28日が仕事納めでした。例年、28日に一年間のまとめの会をして忘年会、という習慣だったのですが、流石に今年は自粛して早々と帰途につきました。
在宅勤務、オンライン会議をはじめ仕事の仕方も大きく変化しました。効率化された部分と、オンラインでは不足してしまう部分とが明らかになりつつあり、来年の課題となっています。
12月10日には令和3年度税制改正大綱、21日は来年度の予算案が公表され、それぞれ新型コロナウィルス感染症対策が盛り込まれた施策になっています。
感染防止と経済活動と両立を図らなければ社会が成り立っていかないのですが、その匙加減の難しさはGoTo施策の迷走を見ても明らかです。今までにない規模の予算措置がなされていますが、今年行われた施策の効果を十分に検証してその知見を活かして欲しいと願っています。
感染の拡大が全国で止まらない中、感染者の対応に追われる医療現場の厳しさも限界に近づいています。
税制改正大綱と機を同じくして12月10日に 「日本看護管理学会より国民の皆様へ」という文書が発出されていました。
(看護管理学会 http://janap.umin.ac.jp/)
この文章中の一節『私たちは看護の仕事を全うするだけですので感謝の言葉はいりません。ただ看護に専念させてほしいのです』の件は朝日新聞の「折々のことば」にも取り上げられていたので目にとめた方もいるのではないでしょうか。
使命感と専門職の誇りに満ちた凛としたことばの裏に、コロナ感染症の看護にあたる看護師さんたちが、感染対策に神経を使いながら看護にあたる難しさもさることながら、世間の目の不当さ理不尽さにやりきれない思いを抱いていることが痛いほど伝わってきます。
この文章の中に「三つの願い」が記されています。要約して記載します。
・自分自身の健康と医療現場を守るために慎重な行動をすること
・医療専門職の方々を偏見の目で見ないでほしいということ
・離職している看護師さんたちが窮状を救おうと現場に戻ろうとする時に理解しあたたかく送り出してほしいということ
この三つの願いを心に刻んで年末年始を過ごしたいと思います。
常とは違う寂しい年末年始、忘年会も中止でしたが、新年の行事も縮小・中止が決まっています。
初詣などは最たるものですが「恒例行事を毎年変わりなく行う」いうことはそれ自体が平穏無事への祈りのようなところもあるので、中止することにどうしても「縁起が悪い」という暗い思いがつきまとってしまいます。
しかし、年末年始も無く医療現場を守る方々からのメッセージを思えば、そんな甘えたことを言っていてはばちがあたりそうです。
今はきちんと感染予防の取り組みを行うことが社会を守る「縁起の良い」行動だと気持ちを切り替えたいと思っています。
来る年が健やかでありますよう祈りを込めて。今年一年ありがとうございました。