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日記・コラム・つぶやき

2023年1月11日 (水)

癸卯始まりました

仕事始めの後、成人式を含む三連休が明けました。多くの学校でも新学期が始まり、概ね通常の活動に戻ったのではないでしょうか。

とはいえ、お正月関連の行事はまだ続いております。

昨日は、十日恵比寿。商売繁盛の神、恵比寿様のお祭りです。鹿児島でも宇宿の神明神社がえびす祭りを行っています。

その縁起物の一つに「大福帳」があります。

大福帳は江戸時代の商家の帳簿ですが、一年間使う帳簿を年始の四日、もしくは十一日に新しく紙縒りなどで綴じ、大福帳と表書きして商売繁盛を記念するのが「帳綴」という風習であると歳時記にありました。

今ではこの風習は廃れていますが、江戸時代から帳簿が大事にされてきたことの証でもあります。

電子化の動きもあり、紙の帳簿は少なくなっていくかもしれませんが、会計帳簿に記載される情報を経営に活かすことの重要性は厳しい社会情勢のなか増してきます。

今年も私たちは、会計・税務の面からお客様の経営をサポートしてまいります。今年もよろしくお願いいたします。

 

2022年3月30日 (水)

年度末を迎えて

春の嵐に翻弄されつつも桜も満開になり三月末となりました。多くの法人で年度末を迎えます。

部門間資金移動、仮払い、立替の精算、費用の支払いなど資金移動を伴う事項は確実に行われているか、3月末を期限とする届出や申請などが漏れなく行われているかなどを確認しておきましょう。

 今月の半ば、所得税等の確定申告の際には、e-Taxの通信障害が起こりました。国税庁からは「3月 14 日から発生したe-Taxの接続障害への対応等」という文書が公表されています。この障害に伴う所得税等の隠し申告の個別延長期間が415日まで認められることやこの障害で個別延長となった場合に65万円の青色申告特別控除の適用を受けるために必要な手続きなどを示されています。

事務所では何とか期限内の提出を終えましたが、何事早めに対処するのが肝心と改めて思ったところです。これから法人の決算が集中しますので、慌てないようにしたいものです。

3月末で異動の決まった方も多くいらっしゃいます。ご縁のあったことに感謝しています。

2022年2月 3日 (木)

寅年にトラのこと

令和4年の一月も早くも過ぎ去り、二月三日節分となりました。

新年のご挨拶を述べる機会を逸してしまいましたので、事務所通信に載せた1月分の随想を転載します。

事務所通信は上川路会計メールマガジンでも配信しています。興味のある方はご登録よろしくお願いいたします。

(http://kamikawaji-kaikei.com/)

なお、随想では毎年一月は干支にちなんだ話題を選ぶようにしています。今年は「寅」。この機会に調べてみたのですが、トラの置かれている状況はかなり深刻です。WWFジャパン(https://www.wwf.or.jp/)で今、トラを守るキャンペーン「トラに願いを」を行っています。こちらもぜひ見てみてください。

「虎と未来へ」 より

毎年、読み初めの本は何にしようか考えます。干支にちなんだものなら絵本「ちびくろさんぼ」も良いですね。お話の最後にトラがお互いのしっぽに嚙みついて木の周囲をぐるるるるる・・・と回っているうちにバターになり、そのバターで焼いたホットケーキを高く積み上げる場面の魅力は格別です。

「ちびくろさんぼ」は、インドに駐在していたヘレン・バナーマンによって1899年に初めて出版されました。このお話が作られた約百年前には、トラはインドも含めアジアの広い範囲で約10万頭いたそうですが、現在では約3千頭にまで急激に数を減らし絶滅の危機に瀕しています。

元々日本にはトラがいないので遠い外国のことのように思いがちですが、この危機には私たち日本人も大きな責任を負っています。

トラの激減の二大要因は、密猟・乱獲と森林減少です。

トラは、毛皮が観賞用として、また骨などは漢方薬の材料として求められてきました。日本もかつては世界でも最大級の市場であり取引が禁じられた後も密輸されているといいます。密輸してまで買わないよ、という人が大半だと思いますが、そんな一般的な人でもかかわっているのは、森林の減少です。この百年間でトラがすむ森が 95%失われました。

 森林の減少の最大の要因となるのは、木材や紙、天然ゴム、パーム油(植物油)など日常生活に欠かせない資材を生産するための開発です。私たち日本人(日本企業)はこれらの資源や農産物を大量に東南アジア、即ちトラの生息域から調達しているのです。

 これらの課題を資本主義が孕む本質的な問題として論じているのが昨年話題になった新書「人新世の『資本論』」(斎藤幸平/集英社新書)です。絶えざる成長が不可欠な資本主義社会では、中核部(先進諸国)は周辺(途上国)から資源を搾取し環境負荷を押し付けることで発展し続けてきました。しかし、グローバル化により既に搾取すべき周縁部が無くなっていること、また、地球そのものが限界に来ていることで現在の全世界的な気候変動危機が起こっていること、そしてこの危機に対処するためには今ある資本主義に基づく社会経済システムの本質的な見直しが不可欠ということを明快に論じています。

昨年は多くの識者がそれぞれの立場から「資本主義」は今後どうあるべきかを論じているのを見聞きしました。岸田首相も「新しい資本主義」を掲げているようです。まだ首相の「新しい資本主義」がいかなるものか、また具体的な政策は何かはわかりませんが興味深く注視しているところです。

 「ちびくろさんぼ」は、世紀を超えて多くの子供たちに愛読されましたが一時期差別問題に絡んで絶版になりました。そのため「トラがぐるぐる回ってバターになる」というイメージが伝わらない世代があるそうです。このまま手をこまねいてトラが絶滅してしまえば「トラ」のイメージすら伝わらないという悲劇がおこってしまいます。

1年の計は元旦にありといいますが、自分自身の、また事業所の目標だけでなく広い視点で世界の課題に対してどのように向き合うかを考える機会にしたいですね。

2021年9月14日 (火)

パラリンピックを観戦して

この夏、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、終了しました。

コロナ禍での開催については疑問がありました。選手の皆様の活躍も見られて感動したからよかったね、で終わらせるのではなく開催したことによる感染状況への影響や五輪開催関連費用についての検証を多面的に行いその結果を共有化することで次世代への教訓となると思います。

それはそれとして、今回、パラリンピックを開会式・閉会式も含めて様々な競技の観戦をしっかりとTVを通じてみることが出来たのは嬉しかったです。

 特に「我々には翼がある」の開会式、「調和する不協和音」の閉会式どちらも魅力的でした。心身の状況が様々な方がともに同じ場にあって一つの舞台を作り上げている様子が充足感と安らぎに満ちているように感じられました。

 現実の社会では私たちが何らかの障害のある方と学んだり働いたりと共に活動する機会はそれほど多くありません。今は実現できていないけれど、遠くない未来にこのような社会になるにはどうすれば良いか考えるきっかけとなりました。

 「パラリンピック」という呼び名が出来たのは1964年の前回の東京大会でした。その当時は車椅子を利用する人のスポーツ競技大会だったため「パラプレジア(下半身まひ)」のパラとオリンピックを掛け合わせて通称としました。

 今ではオリンピックと並行して行われる「パラレル」のパラを意味しているとのことです。しかし、「パラレル(並行)」では、どこまでいっても両者が交わることがないということになってしまいます。

「パラリンピック」という言葉は日本で生まれたという経緯もあり、語感も良いですが、何か別の名前に、そしていずれは殊更オリンピックと分けて呼ぶ必要がなくなる時が来た方が良いのかもしれません。

 さて、今後、性別、障害の有無、国籍などの「多様性」については事業所でも重要な課題になってきますので、経営者も自らの価値観を柔軟にする必要があります。

 最近、多様性を考える良い絵本を見つけました。

 「はじまりは、まっしろな紙 日系アメリカ人絵本作家ギョウ・フジカワがえがいた願い」というフレーベル館から出版された絵本で「町のなかでも、絵本のなかでも、はだの色で人をわけてはいけません。」が惹句です。

 1960年代初めのアメリカで絵本の中に初めて白人、黒人、黄色人種の子供たちを同時に登場させた絵本作家の伝記です。1908年生まれの藤川尭(ギョウ・フジカワ)は、戦時中に家族が日系人収容所に送られるなどの体験を経ながら1998年に亡くなるまで数多くの絵本を遺しました。

 私も興味を持って「Babies」というその画期的な転機となった本を取り寄せました。ぷくぷくっとした色々な人種の赤ちゃんたちの仕草は、肌の色の違いはそれぞれの愛らしさを生み出すもとであり、それ以上でもそれ以下でもありません。

 ギョウ・フジカワが取り組むまで、こんな当たり前のことさえも実現されていなかったことに驚きを感じますが、自分と異なるものを受け入れるのは本当に難しいこともわかります。

 私自身が固定的な価値観に全くとらわれていないといえば嘘になりますが、少しずつでも心の可動域を広げていきたいと思っています。

2021年2月 3日 (水)

立春大吉

今日は立春です。23日が立春になるのは124年ぶりだとか。

一年が365日ちょうどではないことが原因で一定の周期で立春の日にちがずれるという暦学上の難しいことはさておき、昨日は節分で豆を撒きました。

 豆まきの掛け声は「鬼は外 福は内」だけでなく地域ごとに様々あるそうです。

「福は内 鬼も内」と鬼をも受け入れようとする掛け声は、多様性を重んじると言いつつ一方で異端者を徹底的に排除しようとする不寛容な世相の中においてその懐の深さは貴重だと思います。

 1日の朝日新聞天声人語で紹介されていた秋田県のある地方の掛け声は「鬼は外福は内」の後に「天に花咲け 地に実なれ」という予祝の言葉を付け加えるものでした。

 辛い冬を乗り切って立春を寿ぐ言葉は今の厳しい社会で春を待ち望む気持ちにふさわしいように思います。

 天に花咲け、地に実なれ 一日も早い「春」が訪れますように

2021年1月10日 (日)

新年のご挨拶

令和3年の仕事始めは、例年にない形で始まりました。

新年のお祓いも、拝殿に上がれる人数が限られていたので少数で行い、仕事始めの会もリモートを取り入れた形での開催になりました。

仕事始めから一週間が過ぎ、今日は、十日戎の日です。全国的に感染拡大の中、祭事は今年は縮小して行うところも多かったようですが、商売繁盛の神様である恵比寿様の縁日であってあやかりたいと思っています。

私の誕生日でもあり、新たな気持ちで精進してまいりたいと思います。今年もよろしくお願いします。

2020年12月30日 (水)

年末のごあいさつ

街角のクリスマスツリーが一斉に松飾に変わり、年を送る準備が進められています。

事務所は28日が仕事納めでした。例年、28日に一年間のまとめの会をして忘年会、という習慣だったのですが、流石に今年は自粛して早々と帰途につきました。

在宅勤務、オンライン会議をはじめ仕事の仕方も大きく変化しました。効率化された部分と、オンラインでは不足してしまう部分とが明らかになりつつあり、来年の課題となっています。

 1210日には令和3年度税制改正大綱、21日は来年度の予算案が公表され、それぞれ新型コロナウィルス感染症対策が盛り込まれた施策になっています。

 感染防止と経済活動と両立を図らなければ社会が成り立っていかないのですが、その匙加減の難しさはGoTo施策の迷走を見ても明らかです。今までにない規模の予算措置がなされていますが、今年行われた施策の効果を十分に検証してその知見を活かして欲しいと願っています。

 感染の拡大が全国で止まらない中、感染者の対応に追われる医療現場の厳しさも限界に近づいています。

税制改正大綱と機を同じくして1210日に 「日本看護管理学会より国民の皆様へ」という文書が発出されていました。

(看護管理学会     http://janap.umin.ac.jp/)

 この文章中の一節『私たちは看護の仕事を全うするだけですので感謝の言葉はいりません。ただ看護に専念させてほしいのです』の件は朝日新聞の「折々のことば」にも取り上げられていたので目にとめた方もいるのではないでしょうか。

 使命感と専門職の誇りに満ちた凛としたことばの裏に、コロナ感染症の看護にあたる看護師さんたちが、感染対策に神経を使いながら看護にあたる難しさもさることながら、世間の目の不当さ理不尽さにやりきれない思いを抱いていることが痛いほど伝わってきます。

 この文章の中に「三つの願い」が記されています。要約して記載します。

  ・自分自身の健康と医療現場を守るために慎重な行動をすること

  ・医療専門職の方々を偏見の目で見ないでほしいということ

  ・離職している看護師さんたちが窮状を救おうと現場に戻ろうとする時に理解しあたたかく送り出してほしいということ

 この三つの願いを心に刻んで年末年始を過ごしたいと思います。

 常とは違う寂しい年末年始、忘年会も中止でしたが、新年の行事も縮小・中止が決まっています。

 初詣などは最たるものですが「恒例行事を毎年変わりなく行う」いうことはそれ自体が平穏無事への祈りのようなところもあるので、中止することにどうしても「縁起が悪い」という暗い思いがつきまとってしまいます。

 しかし、年末年始も無く医療現場を守る方々からのメッセージを思えば、そんな甘えたことを言っていてはばちがあたりそうです。

 今はきちんと感染予防の取り組みを行うことが社会を守る「縁起の良い」行動だと気持ちを切り替えたいと思っています。

 来る年が健やかでありますよう祈りを込めて。今年一年ありがとうございました。

2020年12月 7日 (月)

流れ星

久々の嬉しいニュースです。小惑星探査機「はやぶさ2」が52億キロメートル、6年間に及ぶ長い長い旅路を経て持ち帰ったカプセルが6日地球に無事帰ってきました。

5日の14時ごろの「はやぶさ2からのカプセル分離」そして6日の深夜3時ごろの「カプセルの地球帰還」の二回のJAXAYouTubeを利用したライブ配信を閲覧しました。

管制室の期待と不安がない交ぜの高揚した雰囲気が画面越しに伝わってきます。その空気が一つ一つミッションがクリアされるごとにほっと緩み、そしてここ一番というときに向けて息詰まるように緊張が高まり、一転して歓喜に包まれました。

 はやぶさ2が持ち帰ったカプセルは美しい尾を引く流れ星のように夜空を奔りオーストラリアの砂漠に着地しました。そして無事に回収され玉手箱は開かれるのを待っています。

 驚いたのは、はやぶさ2がカプセルを分離後そのまま新たな旅へと向かったことです。「はやぶさの新しい目的地が決まった」ということはニュースで知っていましたが素人の哀しさで、はやぶさ2は一度地球に帰ってきて何らかの整備をしてから再び宇宙へ旅立つのだと勝手に思い込んでいました。

 カプセルを分離したあと、地球の軌道から離れていくと知り、まるで日本武尊が西の熊襲を討って帰還したらすぐに東の蝦夷を討つことを命じられたかのようで可哀そうに、と思っていました。

 ところがライブの中で「はやぶさ君は、学校から帰ってきて玄関でポーンとランドセルを放り投げてまた遊びに行くんですよ」という趣旨の説明をしていて、なるほど、そういう見方をすればいいのか、と納得しました。

 次の目的地の到着は11年後の予定だとか。困難ではるかな旅路の無事を祈っています。

 さて、一緒に見ていた息子に「すごいね、ひとつひとつ丁寧にやるべきことを積み重ねた結果がこうしてでるんだよ、こういう場所(管制室)でこんなプロジェクトに関われたら最高だろうね」と話をしました。将来の夢を今一つ思い描けずにいるような息子へ何らかのメッセージが伝わればよいと思っての言葉だったのですが、帰ってきた返事が「日本人ならみんな何らかの形で関わっているよね、はやぶさ2の事業には税金が使われているんでしょう?」でした。

 確かにそうだね、そういう発想ができるようになったんだね、と今まで公認会計士として税理士として私なりに社会や経済の仕組みについて語ってきたことが何らかの形で息子の中に根付いていることを知り嬉しくなりました。

 同時に、改めて税金の使途について思いを馳せることになりました。折しも新型コロナウィルスに関連して追加の経済対策がかなりの規模で計画されていること、新年度の税制改正の論議が本格化していることが同日のニュースに掲載されていました。今ある喫緊の課題への対処と将来への種蒔きにどのように限りある資源を分配するのか注視していきたいと思います。

2020年9月 1日 (火)

防災の日

本日91日は防災の日ですね。朝から近所でも訓練があったようでサイレンが響いていました。

大正12年の関東大震災の日ですが、関東とそれ以外の地域でこの日に対する温度差があるような気がします。数十年前、私が通っていた東京の幼稚園では手作りの防災頭巾をイスにくくりつけておいて避難訓練の時にはそれをかぶることになっていました。幼い私は「ちいちゃんのかげおくり」などの戦争時を描いた絵本の子供たちがかぶっていた防空頭巾と混同して地震というより空襲の恐怖におびえていた記憶がうっすらと残っています。

鹿児島では防災頭巾を持たせているところはそれほど多くないようですし、地域や年代によってはなぜ今日が防災の日なのかピンとこないという方もいるのではないでしょうか。

しかし、関東大震災後も阪神淡路大震災、東日本大震災などのように地震災害、台風災害など各地で大きな災害が発生し、それぞれの地域に悲劇として刻まれた日付があります。

防災の日は、それらの日付の象徴のようなものとして、各地で想定される自然災害リスクに応じた災害対策を考え直す日にしたいですね。

個人、家庭での対策も重要ですが事業所でも災害時の備えは大切です。BCP(事業継続計画)の策定などを通じて緊急時の対応に備える必要があります。特別な時だけでなく自社の経営の実態を把握し、効率化にもつながる効果も期待できるといわれています。

参考:中小企業庁HP 中小企業BCP策定運用指針 https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/index.html

 雑誌「日経ビジネス」で読んだ記事の中に長寿企業の心得として「未曽有」の災害は起きるのが当たり前、という趣旨の発言がありました。百年単位の長い目で見れば災害、感染症、景気変動、その他のリスクは「当然周期的に起こるもの」として対処する必要があるということでしょう。

 私たち自身も万全の体制にあるとはまだ言えないのですが、防災の日をきっかけに見直していきたいと思っています。

 折しも台風接近中です。お気をつけてお過ごしください。

2020年1月10日 (金)

子年のはじめに

あけましておめでとうございます。令和最初のお正月は、あたたかく穏やかな始まりとなりました。暦の関係で少々ゆっくりの仕事始めとなり、あっという間に松の内が終わり、鏡開きも明日となりました。今日は十日恵比寿、商売繁盛などを司る恵比寿様の祭日です。今年も皆様の事業の繁栄と善き社会の実現の支援ができるよう努めてまいります。

 さて、先日長嶋美術館で開催されていた「みんなのレオ・レオー二展』に行ってきましたレオ・レオーニは小学校の教科書でもおなじみの『スイミー』の作者ですが、『フレデリック』や『アレクサンダとぜんまいねずみ』などネズミを主人公にした作品も多く描いています。

 かわいくかしこくかわりもののネズミたちにたくさん出会えて子年にふさわしい幕開けとなりました。

展覧会は4つのキーワード「レオとアート」「自分探し」「平和を求めて」「リアル?フィクション?」でレオーニの生涯とその作品を読み解く構成になっています。

 レオーニは、1910年にオランダで生まれますが、その後ユダヤ系ということもありアメリカへと亡命します。世界大戦とその後の冷戦時代を通じて平和への思いを強くし、人種差別などの社会的な課題へも向き合い「芸術家は社会に貢献する責任がある」という信念のもと作品を通じて社会へとメッセージを送り続けました。

 中でも『あいうえおの木~力をあわせたもじたちの話~』には小さくか弱い文字たちが綴る『ちきゅうに へいわを すべてのひとびとに やさしさを せんそうは もう まっぴら』という直接的な主張が盛り込まれています。ベトナム戦争を背景にした作品ですが、この年末年始のきなくさい世界情勢を思うと、今、まさに一人ひとりがあげるべき声といえます。

 そして平和をかなえるためには、多様なもの、自分とは違うものを受け入れ共に生きることが大切だということも作品を通じて繰り返し語られています。

 レオーニは「スイミー」などのように小さなものが力を合わせることで大きな力を生むことを語ると同時に、そういう時に集団が陥りがちな「みんな同じでなければならない、異質なものは排除しなければならない」という呪縛も戒めています。

 他の仲間と違う自分を肯定し、みんなと同じではないけれど自分にしかできない役割を果たす絵本の主人公たちの姿は、これから多様な文化、価値観の中で生きていく私たちがどうあるべきかを教えてくれます。

 可愛らしい絵本の世界に浸りにいったら、我々の向き合うべき課題を正面から突き付けられたようでした。

 余談ですが、レオ二のお父さんは公認会計士だったとか。少し嬉しくなりました。

福笹文庫(新着)