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2016年12月21日 (水)

あたたかな季節

今年もあとわずかになりました。

クリスマスも間もなくです。

 

ディケンズの『クリスマスキャロル』は、守銭奴で冷酷な老人スクルージがクリスマスイブに精霊たちに導かれて自らの生き方を省み、温かい慈悲の心を取り戻すというお話です。

 スクルージは、慈善のための寄附を求めてクリスマスキャロル(祝歌)を歌いながら家々を巡る若者を乱暴に追い払います。その時に振り上げて脅しに使うものが『簿記棒』と記されていました。職業柄、『簿記棒』とは何だろうと興味を持ち調べてみたところ、帳簿の罫線を引くための定規のようなものらしく、かなり重たくて長いもののようです。

 手書きの帳簿が少なくなった今ではほとんど廃れた道具ではありますが、他人のために情けをかけたり出費したりするのが嫌で、自分の財にしか興味が無く帳簿を見るのが生きがいというスクルージを象徴する印象的な小道具だと面白く思いました。

 ディケンズがクリスマスキャロルを執筆した背景には、当時のイギリスの社会問題、即ち多くの子供達が貧困にあえいでいる現状があり、国民に対して問題提起しようという意図があったと言われています。作中でクリスマスの精霊が哀れな様子の子供達を「無知」と「貧困」と紹介し、この子たちに注意を払え、と諭す場面があります。

 ディケンズは、この問題に対して人々がクリスマスの精神である「親切と寛容と慈善」を発揮することが一つの解決策になりうることを示しているのでしょう、

 スクルージの善良な甥が「クリスマスなど馬鹿らしい」と毒づく伯父に向かってクリスマスの喜びを語るセリフにその思いが込められているように感じます。

 『(略)困っている人たちのことを、別の目的地に向かう赤の他人ではなく、つかのまの人生をともに生きている同じ旅の仲間と考えるんです。(略)(参考図書 :「クリスマス・キャロル」春風社:出版 チャールズ・ディケンズ:著 井原慶一郎:翻訳解説)』

「子供の貧困」に限らず、様々な社会問題の解決のためには社会保障の面、財政の面、教育の面など様々な角度からの取り組みが必要ですが、まずは関心を持つことが肝心です。

 他者が置かれた状況に共感し関心を持つことで、慈愛の心が生まれ、その心が種となって具体的な活動を生み出すのです。

 クリスマスや年末年始は家族や親せきが集まったり、故郷に帰省してきた友人と久しぶりに再会したり、また、年賀状などを通じてつながりを確かめたり、と人と人との交流が活発になる時期で、身近な人や、今までに出会った人との縁に感謝するときです。

 この時期には、、赤い羽根の共同募金 http://www.akaihane.or.jp/や「欲しい未来へ、寄付を贈ろう」という「Giving December http://giving12.jp/」という活動も行われています。自分にしっくりくる方法で同じ時代に社会に共に生きている人の幸せについても考える時にしたいですね。

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